駐在員とそのオーナー
皆さんがもしカンボジアに出店されたら、店の管理はどなたに任しますか?
日本人ですか、カンボジア人ですか?
これは非常に大事な判断です。
日本人は、給料が高いし経費がかかる。
カンボジア人は、給料は安いが管理能力が有りますでしょうか。多いに悩むポイントです。
ある小売店は、日本からプノンペンに出店します。
責任者は、日本から呼んで来ます。
帯妻者の単身赴任です。給料はカンボジア側と日本側との2重払いです。カンボジアの家賃$1,000です。
正直言いまして、この時点でアウトです。
この経費をカンボジアで利益として稼ぐには、先ず簡単では無いです。しかし、ここはカンボジアです。日本から、簡単に行きます、と言う人は中々居ないでしょうね。オーナーは、やむを得なかったのでしょう。責任者の彼は、その業界に精通している訳では有りません。業界は素人です。
日本料理店なら、料理をカンボジア人に教えなくてはなりませんので、当然経験者が来られます。
素人が来るなんて、考えられません。
ある料理店のオーナーは、次に来る料理人は味に自信があり、素晴らしい人が来ますから、期待してください、と言われます。
しかし、そんな素晴らしい人が、カンボジアに来るなんて考えられません。料理人は、経験をステップにして、上に上がって行きます。
例えば、A店を経験し、次にB店です。そして次にC店です。これらA,B,C店は当然有名店です。
料理人にとって、カンボジアでの経験は何のステップアップにはなりません。
それでは、一般企業ではどうでしょうか。
アメリカの会社で2年間働きました。イギリスで2年間働きました。また、カンボジアで2年間働きました。企業採用者は、どの経験者を選びますでしょうか。先ず、1番先に外すのはカンボジア経験者でしょう。
カンボジアとはそう言うポジションの国です。
料理人にとっても、一般企業にとってもステップアップにはなりませんね。
そう言う理由で、カンボジアで働いてくれる日本人を見つけるのは、かなり難しいと思います。
話しは、戻りまして先程の小売店の出店は、日本人のコンサルが関わってました。
日本人のコンサルから、オーナーにあの責任者は早く首にした方が良いですよ、とアドバイスされます。
どうも、責任者には能力も無かった様です。
まぁ、弁護するなら、日本ならともかく、カンボジアでは言葉も通じませんし、業界も初めてですし、何も出来ないのも仕方無いかも知れません。
オーナーは、悩みます。カンボジアに誘ったと言う事は、彼の人生を変えた訳です。彼の人生を変えた以上責任が有ります。簡単に首には出来ません。幸いな事に小売店は、カンボジアの経費だけではトントンでした。2重払いの給料、彼の家賃だけがマイナスです。
そうしている中、彼から退職したいとの申し出がりました。彼も初めての業界、言葉の問題と、初めてのカンボジアと色々悩んだのでしょう。
しかし、これは正直言い出しまして、オーナーの判断ミスです。カンボジアで働く人が居ないから、と言うだけで好条件を与えて、乗り切ろうとされました。
そこには採用した人間の能力、やる気は曖昧にされたと思います。
多分、その責任者は日本の会社では採用して無かったと思いますね。海外で成功する秘訣は、絶対成功すると言うやる気なのです。やる気があるから、問題点も改良店も見えてくるのです。
この1番大事なポイントをぼかしてしまったオーナーの責任は重大ですね。
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