カンボジアリバーサイド応援隊

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同じアパートで亡くなられた日本人

以前の私の住んで居ましたアパートで、1人の日本人が亡くなられました。6年位前でしょうか。

そのアパートには、私以外に2人の日本人が住んでいました。

1人は、元東京都の職員の方で私より、10才年配のKさん。もう1人は、言葉が喋れないYさん、私より10才位若い方でした。

亡くなられたのは、年配のKさんでした。


Kさんは、私よりカンボジア在住は長く、プノンペン大学の日本語学科に時々日本人講師として、お手伝いに行ってました。正規の先生では無く、ボランティアの様に活動されてました。喘息の持病があり、カンボジアでは喘息の機器は、安いと喜んでました。近所の子供達にお菓子を買ってあげたり、部屋で一緒に遊んであげたり、と非常に優しい方でした。

亡くなられる3年位前に、私の住むアパートに引っ越して来ました。


有る朝、アパートを管理している会社のスタッフが、私を訪ねて来ました。彼女は、私の事を先生と呼んでました。

「先生、日本人が亡くなっています!」

えっ、ホンマか! 嘘やろ!

早速、彼女と一緒に彼の部屋に行きます。

そこには、Kさんと懇意にしてましたツクツクのドライバーが佇んでいました。

彼が第一発見者です。Kさんは、部屋の地べたに倒れており、亡くなられてました。


Kさんは、このツクツクドライバーとは、長年の付き合いで、彼を雇用してました。

Kさん専属のドライバーで、朝迎えに行ったら、亡くなってたそうです。


さぁ、大変です。

管理会社は、警察に連絡します。

私は、日本大使館に連絡します。


それから、何人もの警察官が来ます。

警察の偉いさんだろうと思われる方が、何人も来ます。私も初めての経験で、何故こんなに警察官が来るのか分かりませんでしたが、後で分かりました。管理会社の人が、警察官にチップを渡します。これが、狙いです。1人$5くらいだったと思いますが、10人位は来てましたね。


警察官だけで、現場検証をします。

ツクツクドライバーから内容を聞き、喘息の持病が有ると分かると、それが原因だと判断された様に思います。


私も、経緯を日本大使館に連絡します。

てっきり、日本大使館職員も現場に来られると思ってましたが、どなたも来られません。

日本大使館の偉いさんと思われる方から電話を頂きましたが、それだけです。

大使館職員は、直ぐに日本におられる親戚、縁者を探しますとの事でした。


Kさんは、ロシア病院に運ばれて行きました。

ロシア病院には、氷の部屋と言う死体安置所が有るそうです。確か1日$20の保管料だったと思います。


4、5日してから日本大使館から連絡がありました。日本で親戚、縁者を探しましたが、見つからないとの事でした。何時までも病院で保管出来ないので、来週月曜日に焼却処理します、Sさん参加されますか?と聞いて来ました。

乗りかかった船です、はい参加します。

せめて、最後にお顔を拝見して、間違いなくKさんだと、確認したかったです。


月曜日に管理会社の女性と一緒にお供えを買って参加します。指定された時間に焼却場に行きますと、遺体が運ばれて来ました。

最後にKさんのお顔を拝見し、間違い無いと確認しました。焼却場は、小さな小屋で薪で焼却します。煙突から、少しの煙が出て来ました。

日本の様にガスで一気に焼却するのとは、大違いです。こんな弱い火力で綺麗に焼却出来るのかな、と思いたがら管理会社の社員と一緒に焼却場を後にしました。骨になれば、親戚が見つかるまで、お寺で保管されるそうです


初めての経験でした。貴重な経験がどうかは、分かりませんが、大変勉強にはなりました。

しかし、日本大使館が余りにも、表に出て来られないのは以外でした。