日本式管理の良し悪し
皆さん、カンボジアで午前8時開店となれば、必ず午前8時に店は開くでしょうか。どう思われますか? 結論は、開かないですね。
カンボジアには、日本の様に全ての地区に網羅された電車やバスなどは、有りません。
殆どバイク通勤です。バイクで朝、道が渋滞したら先ず遅れます。しかし、渋滞は日本では理由にならないですよね。日本人なら、渋滞しても午前8時に店を開ける為に、早めに出ると思います。
しかし、カンボジア人には時間厳守の概念は有りません。努力はする様ですが、先ず期待しない方が良いでしょうね。
なら、8時10分に店が開いたらどうでしょうか?
お客さんから、クレームが来るでしょうか。
8時20分に開いたら、どうでしょうか。
店を開ける人はカンボジア人、お客さんもカンボジア人ですので、さほど問題は無い様です。
つまり、時間通りに店が開かないのは、周知の事実の様です。
そう言うカンボジアにガチガチの日本人が来たら、
どうなるでしょうか。友人Tからの話しです。
有る日本人女性が日本人オーナーの店に赴任してきます。彼女は日本にて採用されました。
彼女は、2代目です。初代の担当者が帰国しますので、交代でやって来ました。
その店は小売店ですが、彼女はその業種は全く経験は有りません。日本人として、スタッフの管理、お金の管理を任されました。
スタッフは、店長、晩のパート、土日のパートと3名です。店長は創業以来からのスタッフです。彼女は、先ずタイムカードの管理から始めます。
すると、毎日午前8時に店が開いていないのを発見します。当然の様に彼女は、店長に注意をします。
店長は「はい、気をつけます」と、答えますが、何時も通りです。
店長は、前任者には何も言われなかったのに、何で今回は注意されるのか、と思います。
日本人は、遅刻分の給料を払うのを嫌がり、給料計算は30分単位から、15分単位に変更します。
当然、給料は毎月遅刻した分だけ、減って行きます。日本人は、満足しますが、店長は納得しません。
何故なら、店長はこのスタイルでずうっとやって来たからです。
2人の仲は、次第にギスギスして行きます。他のパートにも、同様に厳しく管理します。
日本人女性は、スタッフ間ではちょっと浮いて来ます。本人は気が付きませんが。
また、給料計算も月初に先月分を計算します。
そして、日本サイドに決済を貰います。日本サイドにて決済の後、カンボジア人に給料が支払われます。
給料は、5日か6日に支払われます。
しかし、普通カンボジア人の給料日は、1日か2日です。ここでも、不満が溜まります。
また、時々EMSで荷物が日本から届きます。
カンボジア人スタッフが引き取りに郵便局に行きます。その時軽費が発生しますので、日本人はガソリン代金を計算します。彼女のバイクは、1リッター20km走るから、郵便局の往復で6km走りました。
消費30%なのでガソリン1リッター代金$1の30%で、30セント渡します。
店長は、呆れて要りませんと断ります。
皆さん、どう思われますか。
日本サイドから見たら、日本人の彼女の行動は問題無い様ですが、ここはカンボジアです。日本人の管理者は、大きな勘違いをしております。
小売店で販売するのは、日本人では有りません。カンボジア人が売上を作るのです。彼女がした事は、カンボジア人のやる気を無くしただけです。
カンボジア人スタッフに働いてもらっていると言う敬意が全く感じられません。
余りも、上から目線ですね。
先ず、遅刻の問題はカンボジア人の時間の概念を理解する事です。最初に述べました様にカンボジアで問題になって無い事を日本人だけが、問題にしてます。
遅れないに越した事は有りませんが、出来ない事にめくじらを立ててはいけません。
苦手な事は、苦手と理解してあげて、出来る事を伸ばしてあげる方が大事と思いますね。
お給料は、日本サイドに決済を貰う事なく、カンボジアサイドで決済して、速やかに支払ってあげる事ですね。日本サイドに決済を貰う意味が分かりません。彼女は、管理を任された責任者ですから。
ガソリン代は、問題外です。それなら彼女のバイクの使用料は、払わないのですか。と言う風になっていきます。この様に日本の管理を押し付けては、カンボジア人のやる気を無くすだけです。
日本人は、カンボジアでは何も出来ないのですから。カンボジア人のおかげで、店は成り立っているのです。郷に入りては郷に従え!です。
友人Tは、この日本人女性が退職して、日本に帰るのでその交代要員として採用されました。
T曰く、店長は日本人管理者と揉めて辞める寸前だったそうです。
創業以来からの店長が辞めなくて、良かったですね。1番仕事を理解してる人ですからね。
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