フィリピン撤退理由
フィリピンの小売業は外資の参入を規制しております。それは、フィリピン人の小売業を守る為です。
確か資本金が250万ドルで、無いと小売業には参入出来なかったと思います。
当然、日本人名義では、小売業に参入出来ません。
もし、小売をしたいなら、必然的にフィリピン人の名義を借りる必要があります。
これが、後々に大きな問題になるとは、初めて海外で仕事をする私達に取っては、分かる術も有りませんでした。
日本人のコンサルから、有るフィリピン人を紹介して貰います。彼は、日本に働きに行った事があり、日本語はペラペラです。
日本から戻り、ダバオでビジネスに成功して、
日本語学校を開いております。
このフィリピン人とパートナー契約を結び、名義を借りて商売を初めます。
マニラの隣のパシッグ市で倉庫を借りました。
倉庫で、日本から来た商品の販売を始めます。
パシッグの倉庫の売り上げは、順調です。
名義を借りておりますフィリピン人が居ます、
ダバオにも小さな小売店を2店舗、オープンします。
1年半ほど、順調に仕事を続けておりましたが、ご多分に漏れず、フィリピン人の裏切りに会います。 名義を借りてましたフィリピン人が、お金に困り、 態度が豹変します。
今、日本人の私たちがしてます仕事は、全て自分の物だと主張します。パシッグの倉庫も、ダバオの支店も、私の物だと出張します。そして、コンテナも、俺の荷物や、と言い出します。
当然、コンテナの受け取り人は、彼の名前になっております。彼の主張は合法です。
日本から、出荷予定のコンテナは、大至急止めましたが、既にパシッグとダバオ向けに送ったコンテナ2台は、航海上です。もう止められません。
パシッグにおりました私は、至急にダバオに飛びます。
ダバオで、彼に会います。
今まで、私にブラザーと言ってた愛想の良い彼はいません。彼の家で話しをしますが、ピストルをテーブルに置いて話します。私を恫喝します。
皆さん、本物のピストルですよ!こんなん、見た事有りません。怖いですよ。
もう、私が悪物です。
俺の邪魔をするな!と言う事です。
彼を紹介したコンサルも、マニラからダバオに拠点を移しておりました。コンサルから、ダバオの空港は抑えられてると聞きます。
つまり、私の名前、パスポートでは、ダバオから出れないと言う事です。裏切ったフィリピン人は、ダバオでは名士ですから、空港を抑えるなんて簡単です。
私の身柄を押さえて、なんかする気でしょうか。
最大のピンチです。
2、3日ダバオに滞在しますが、好転する可能性は有りません。ここは、フィリピンです。日本人は、アウェイです。早く逃げないと、どんな罪を擦りつけられるか、分かりません。
ここで、コンサルが助けてくれます。
ダバオ➖マニラ間は、国内線です。
名前を変えて、その名前の簡単なIDを作れば、
ばれずに航空券が取れて、マニラに戻れると助言してくれました。コンサルに従います。
簡単なIDを作って貰い、偽名で航空券を取ります。
何とか、マニラ(パシッグ)に帰って来れました。
戻って来ましたら、ダバオからは簡単に私に、
手を出せません。やはり、ダバオは遠いです。
しかし、もう危ないです。社長がフィリピンに来られても、ガードマンを付けての行動です。
私も、社長より日本に帰る様に指示が有ります。
名義を借りた為に、フィリピン人に乗っ取られる、と言う話しは、フィリピン駐在中に耳に入って来ます。まさか、私達は大丈夫と思ってましたが、やはりフィリピンです。怖い国です。
今まで、フィリピン人に乗っ取られた日本人は、数え切れないでしょうね。
もし、ダバオから脱出できなければ、私はどうなっていたでしょうかね。無事に脱出できた私は、本当にラッキーでした。
コンサルに感謝です。
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